コレだけだと単にシニカルに写りがちなもんだけど。
ここで踏み切って飛び越えてたら、と思うと、
その発想が、これでもかと哀れで尽きず、
コレ以上出すなら胸ぐらを掴んでしまいそうなほど、
粘りも持たないただのしかかってくるばかりの負のパワー。
無機物に組み込まれ、とらわれているだけの自分から、
朽ちて虚空を示し始める肢体に気がつく。そこからが芸術なんだと思うのだけど。
だから、その前にひたすら吐き出し続けている時代の作品が大多数を占めることになる遺作展とは、アーティストの評価がどこに置かれているのか、私にはさっぱりわからん。
短い絵描き人生の時系列で、明らかに変って行く色彩も、
そのバックグラウンドや完結を持たない羅列でしかない。
ネクタイやブルーカラーをマシンと忌み嫌う程のジェネレーションでもなかったろうに。