2009年8月31日月曜日

投票に行くのをすっかり忘れた。



投票に行かなかった人は税金をキャッシュバックしてくれればいいのに。



不安だ。言い知れぬ不安とはこういう事だろうか。

1ヶ月後の今頃、京都への新幹線が正常に運行しているのだろうか。
もはや、こんな具体的にも底辺な心配に襲われてる。

民主の議席が220を越えたときの鳩。
豆鉄砲を喰らって瞬きを忘れた目玉で、
びくつくつま先をそっと差し出すように会見で語る姿。
駄目元で叫んでた政権交代に、
転げ落ちて来た岩石に面食らい明らかにてんぱってる。

そりゃそうだ。
民主立候補のうち164が新人。
国会議事堂に入るのは小学校の社会科見学以来とかなんではないだろうか。
ふれっしゅすぎる。

この一週間突然わき上がった温泉行きたい熱。
鬼怒川に行くか、とりあえず御殿場にするか。

その1週間前には「選挙に行く。」を掲げ、民主と自民のマニフェストを
読破し、毎朝駅で配られている候補者の通信誌をくまなく読み尽くす。
会社へ向う降車駅では選挙区民でもないのにやはり候補者のビラを受け取っ
ては読破。余ったエネルギーで若者に投票義務を訴える。
暇な年寄りにばかり投票を任せていては
いいように給料を全て持ってかれてしまう儒教社会が再来する。

徐々に意思を硬めつつあるなか、
ここで、かつてこっちが心配になるくらいにイラク派兵のコイズミ政権を
ぶった切りまくっていた米原氏のエッセイを読返すことを思い立つ。

己の考えを客観視する為にも他人の意見は大切だ。
これが火に油だった。


美しい言葉の波は手を胸にあて、誓いを新たにさせる。
ゆえにピークを迎えるのもものすごく早かった。
彼女の発明は注がれた油さえも飲み込み、
私の選挙熱の原動油さえもすい尽くした。

ブームは自分の思う所に回答がみえはじめた時に、
トリガーのごとく現れたアフラックの「まねきねこだっく」と温泉の出没。
猫の振り付けに釘付けになり、朝は駅でJRの観光パンフレットのラック前で
「栃木」の文字を探すていたらく。

投票日がくる前に私の選挙熱が終了してしまった。
私のスピードにお上がついてこない。
相変わらずお上のやることは愚鈍でこまる。

しかし、この選挙結果は結果で、もし米原氏が存命であっても、
もはや今夜、彼女の心臓がもたなかっただろう。

これまで誰が総理大臣になろうと暴動すら起こらず、株価も変動しない。
日本はおかまい無しにまわってた。
もはやそれすらママならなくなるのだろうか。




2009年8月12日水曜日

げーじつの秋がはじまる


にわかに忙しくなってくる。
放蕩三昧だ。

レポート1本、デスクに向う度に、
「これ、下書き・・・」と、
いったいどんだけ立派なリポートを書く気なのか、
ワープロ打ちしてみたり、手書きしてみたり。
「これ、下書き。もう、いい加減、次は本腰いれて書こう」
明日っからダイエットするのか、明日は書き上げるのか。
ほとんどレベルがいっしょだ。

それを理由に出不精になっているような気がして、
無理矢理上野へ出向いたところ、こんなものを見つけてしまう。


いや、無理矢理東博へ行った訳ではない。
平常展も観たかったし、なにより、芸大美術館が重要だったんだった。
そうだ。そっちが先だった。


蕭白の柳下鬼女の失われた鼻先のイメージが出来るようになるまで、
訓練のごとく、通う事にしている。
芸大コレクションの鑑賞(観察)はほとんど年中行事だ。

芳崖の悲母観音は、今回は一寸感慨深い。


一気に読み上げてしまった。
久々にページの右上を小さく折り曲げる「印付け」が何カ所もされている。
あとで絶対にもう一回触れてみたくなるから、その時の為のしるしだ。
天心が法隆寺・夢殿の秘仏、救世観音像を
調査協力の名の下、開帳させるくだりは、
今読返しても鳥肌が立つ。
涙を浮かべているのはフェノロサだけではない。
私は通勤電車でしゃくり上げそうになっている。

龍池会でのフェノロサの演説の翻訳問題などには
触れられていなかったのが少し残念だったかな。
まして、しこたまボストンへ運ばれた
名品の数々の理由が余計に分からなくなる。

天心の今際の際のせつなさは、戦国武将が落ちて行く様を思わせる。
彼らの日本美術振興へそそぐ、尽きない熱の激しさは、
他に顧みるものなどあり得ない。地位さえツールだ。
九鬼と天心の関係を当の二人がどう思っていたかなど、
どれだけ人が研究をしても、本人たちすら語る事など不可能なものなんだろう。

あんまり感動したので、
何の時節でもないが、追悼の意を表して五浦に行こうかと思ったが、
ものすごく遠いので今回は遠慮した。

2009年7月4日(土)~8月16日(日)
東京藝術大学大学美術館 





本日のスーベニイル

三重(だったかな?)の会社の人からのお土産。
げんこつ位のボリューム。
三重から大箱を運んで来てくださった労をねぎらいつつも、満ぱんにに詰まったあんこを想い、お湯を掛けて善哉にはならんものかなどと倦ねてみる。
実際のところは、田舎の土産菓子とはいえ、中にはふんわりとぎゅうひが入り。
…そりゃあそうか。

美味しゅう御座いました。

本日のスーベニイル

大変美味しゅう御座いました。

本日の一句

台風に 姿あばかれ 瓜の稚児