2010年1月30日土曜日

月例講演会「洛中洛外図屏風の系譜」


土偶展が2/21まで、洛中洛外図舟木本も同じなので、
それまでに平日にもう一回いかなくては。
土偶展の、がちゃぽんと、ぐっずコーナーがやりたい放題過ぎ。
誠に残念ながら、土偶が見たいわけではない。ぶきみ過ぎて苦手。



月例講演会「洛中洛外図屏風の系譜」
講師:国立歴史民俗博物館/総合研究大学院大学 教授 小島 道裕 氏

 洛中洛外図屏風(歴博甲本/重要文化財)による時代考証、
そこから推測する作成者(あまり重要視されていなそうなのは、史学の立場だからか)
依頼主。

描かれた事物の一つ一つをもとに、論証を進める。
地名や建物名が書かれた仮名文字の短冊。
屋敷と立地。
それらに込められた主題(意図か)。
これらの時代考証から、数千と描かれた2センチ程度の人々のなかに、
当時の権力層の人物を当てはめて行く。
活気溢れる都の縮図に必ず時の権力者が描かれている。
ストーリーの主人公がいる。ほんの一瞬の人の思惑と時の流れがある。
その主人公が、依頼主となるか、もしくは最初の持ち主。
狩野辻子(狩野の工房)が多少強引にも描かれていることも根拠に
狩野派の絵師によるものとされているため、
当然オーダー主は武家、公家、それら以上の階層ということになる。

絞り込まれて行く論旨。
今の私たちは、このワンシーンの末路をも知っている。



今回も歴史家のスタンスという、隣接とはいえ他科学の見識に学ぶ所が多く、特に洛中洛外図などは、先の若冲の例に習い、経済学市場史料の活用を思うままに出来たらまだまだどんどん面白い気付きがあるわけで。。。
感動再びもつかの間。
こちらの方向に的を絞るのなら、
細川氏の系譜が今度は必要なのか・・・
ガラシャさま。。。しかでてこないくらい、時代考証ぐちゃぐちゃなのに。

えろいむえっさいむ。。。
恵魯伊無閲挫意無。。。。




狩野辻子:狩野元信邸跡
上京区元誓願寺通小川東入北側